2026.02.02お知らせ
【26年2月】高速道路の「深夜割引」見直し
2月に入り、寒さが一段と厳しくなりました。
雪や凍結を気にしながらの運転が続く、
ドライバーには気の抜けない季節です。

さて今回は、2026年に開始が予定されている
高速道路の深夜割引制度の見直しについて、
私たちKBSの現場目線で、
少し正直に書いてみたいと思います。

この制度の見直しは運送業だけの問題ではなく、
高速道路を利用する乗用車ドライバーの皆さんにとっても、
決して他人事ではない制度変更です。
これから高速道路の使い方がどう変わるのかの説明と、
現場で感じているリアルな声をお伝えします。
■ 深夜割引の現行
まず現在、トラック・乗用車を問わず、
ETCを利用して深夜に高速道路を走行した場合、
「深夜割引」が適用されています。
この深夜割引制度とは、
深夜0時から4時までの間に少しでも高速道路を走行していれば、
その走行区間すべてが30%割引となる制度です。
高速道路の利用が多い運送業にとって、
この深夜割引を上手く活用することで、
輸送コストを抑え、結果としてお客様に運賃を下げて喜んでいただける
大切な制度となっています。
しかし、この深夜割引制度は、
2026年度のどこかのタイミングで見直される予定です。

■ 深夜割引の変更は改悪?
新制度では、
「22時〜翌5時に実際に走行した区間のみが割引対象」
という仕組みに変更される見込みとなっています。

一見すると割引が適用される時間帯が広がり、
良い変更のようにも感じられます。
しかし、現在公表されている主な内容を見ると、
注意すべき点がたくさんあります。
【現在公表されている主な内容】
・割引対象は、その時間帯に実際に走行した距離分のみ
→【1時間あたりの上限距離】
軽・普通・中型・乗合車:約100〜105km相当
大型・特大車:約80〜90km相当
・深夜割引の割引率は30%
→先に通常料金で支払い、
後日、ETCマイレージ等で還元される方式
(※どちらも現時点での案であり、今後変更される可能性があります)
制度が見直される理由としては、
・深夜0時を待つための待機行為の解消
・より公平な料金体系への移行
・長距離ドライバーの負担軽減
などを目的としたものであり、
理解できる部分があるのも事実です。
しかし運送会社の立場としては、
簡単に割り切れない問題が多いのも正直なところです。
・現行制度が支えてきた「ゆとりある運行」
現行制度では、
ゆとりのある時間で出発し、
深夜割引が適用される「0時」まで
パーキングエリアなどで仮眠や休憩を取り、
0時以降に高速道路を降りる、
という運行が可能でした。
この方法であれば、
・焦って走る必要がない
・睡魔に襲われた状態での運転を避けられる
・精神的にも余裕を持ってハンドルを握れる
また、運送業のコンプライアンスの観点から見ても、
・分割休息を活用し、必要な休息時間をしっかり確保できる
その結果、ドライバーさんの身体への負担を比較的抑えた、
安全性の高い運行ができています。
しかし制度が変わると、この運行が難しくなります。
■ 新制度がもたらす問題
しかし制度が変わると、
割引を受けるためには、
深夜帯に走行しなければならなくなります。
つまり、
・出発時刻を遅らせる
・深夜に走る距離を増やす
といった運行を、
選ばざるを得ない場面が増えてきます。
これは、単に体力的な消耗が増えるだけでなく、
「時間に追われる」「余裕がなくなる」といった
精神的な負担の増加にもつながります。
また、運送会社の立場としては、
制度変更によって高速料金の負担が増えたとしても、
荷主さん(お客さん)に対して
「高速料金が上がるため、運送料金を上げさせてください」
と簡単にお伝えできるものではありません。
現場の負担とコストの増加を、
どこで、誰が、どう受け止めるのか。
その点が、私たちにとって大きな悩みとなっています。
私たちが一番気にしているのは、
深夜走行が全体的に増えることで、
事故が増えるのではないかという点です。
深夜の運転は、
・眠気
・集中力の低下
・判断ミス
が起きやすい時間帯です。
割引を意識するあまり、無理な運行や無理なスケジュールが増えてしまっては、
本末転倒だと感じています。
■ KBSとして大切にしたいこと
制度が変わっていくことは、避けられない流れです。
しかしKBSとしては、
・割引を最優先にしない
・ドライバーさんの安全と健康を最優先に考える
・無理のない運行を前提とする
この姿勢だけは今後も変えず、
運行ルートや時間帯、コストの考え方を一つひとつ見直しながら、
新しい制度にどう対応するのが最善なのか、
しっかりと準備を進めていきます。
制度の開始はまだ先ですが、
仲間を守り、お客様の荷物を安全に届け続けるためにも、
今のうちから備えていくことが大切だと考えています。
寒さの厳しい日が続きますが、
皆さまもどうぞ体調管理と安全運転を第一にお過ごしください。
これからもKBSは、
仲間の安全と働きやすさを第一に考え、
安心して任せていただける輸送を続けながら、
時代の変化にも真剣に向き合っていきます。